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漫画描き遍歴②暗黒の社会人編

漫画遍歴②です。
①はこちらから
https://zakuzakuro.com/n/n1d013767b421




ここから色んな意味で暗黒時代の幕開けである




社会人編

就職先は中国の北京。
そして就職と同時に結婚した(相手は留学中にナンパされて付き合った中国人)。

一応、漫画描く道具は持っていっていたが仕事で疲れて描く気にならなかった。
が、半年ほどたったころ、
結婚生活も、仕事もしんどくなったきて
この生活から抜け出るためにまた漫画を描き始めた。

毎日20時に仕事が終わって、そこから二時間かけて家に帰ってきて、漫画をかいていた。


漫画の内容はエロ漫画。
エロのほうがデビューしやすいという情報を聞いたから。
(むしろエロ漫画のほうが絵がうまくないと使いもんにならんので難しいのに)

このころは、漫画を描くのが好きだから楽しいから描くのではなかった。

もちろんエロ漫画は何の賞もとらなかった。




24歳(あれ25か?わからん)

仕事一年でやめる。日本に一時帰国中。
そして日本にいる間ジャンプに持ち込みしようと思った。

次はちゃんと自分の好きな話描こう〜と思って奇妙と不気味が混ざった話を描いた。




↑元夫に見せるように中国語に翻訳したやつ
題名は「奇妙ひとつくださいな」



そして初の持ち込み!集英社へ


ジャンプの方「もう24歳だからいうけど、ストーリーも絵も、これでは商品にならないよ」


ウチの漫画を読んだ編集さんの一言。
さっそく死にたいw


何故かこれでデビューできると自信満々だったので
、この言葉を聞いてとたんに頭から血の気が引いて固まってしまった。
(※私は悲しいと何故か動けなくなる)


「てかうん…絵が下手だね…」

うんそう…絵が下手なんだよ…


あと何か色々アドバイスくれたけど、しょんぼりしすぎて覚えてない。

帰りに集英社の近くのロッテリアでポテト食べたけど、全く味がしんかった。ポテト大好きやのに。



25歳か26歳(記憶が曖昧)

中国で何回か仕事を変えつつ(続かん)漫画を描いていた。

そしてもう一回ジャンプに投稿したが
やっぱり賞もなんもとれんかった。


ジャンプに投稿するのはもうやめよう。確かそう思った。そんで、
「描きたいものより描けるもの描こう」
確かそう思った。


そんでラブコメ描いて、Cookieに投稿した。
ストーリーは起承転結ちゃんとできてたと思う。
絵も丁寧に描いた(つもり)。


「商品レベルになってない」
一年前にジャンプの編集さんに言われた言葉が頭の中をぐるぐる回る。


そしてこれ↓を描いた。
絵が相変わらず下手…!今見ると全然丁寧じゃない…!



だがこの作品は、初めて小さな賞をとった。


Cookieの漫画賞のページに、
小さく表紙の絵と、名前が載った。
賞金は5,000円。

や…やったぁーーー!!!

と多分思ったのだろう。何故かあまり記憶がない。




26歳の終わり


離婚。日本へ完全帰国。
ものすごく良く喋るようになった。今考えるとPTSDだと思う。(結婚生活がつらかった。それは元夫も同じであろう)


27歳

漫画はお休み。バイトしてた。
そこで出会った最強の危険牌に恋をしてしまい、心身共に乱れ過食症からの過食嘔吐へ。



28歳

バイト変える。危険牌と別れる。
エロ漫画を再び描く。


描きたい漫画を描こう➡︎デビューできない➡︎今の生活が辛い➡︎今の生活から逃れるためにデビューしやすいもの描こう(できん)➡︎漫画描くのしんどくなる

ずっとこの繰り返し。


↓相変わらず目は離れている。



このころからまた漫画を人に見せるようになってきた。
当時3日ぐらい付き合ってた人にみせたら、
「この漫画で俺は抜ける。実際今勃起している」と言ってくれて嬉しかった
(いや気持ち悪さもあった)


29歳

またエロ漫画を描く。
バイト先の人何人かに見せる。

「絵、うまいね」とか「これじゃ抜けんなぁ」とか言われた。


そしてこのころ今の夫シュヌスに出会っていたので、シュヌスにも見せた。



これを見てシュヌスは一言。

シュヌス「これは、途中の原稿?」

え?完成原稿だよ…

シュヌス「そうなんだ」

シュヌスはそれ以上何も言わなかった。


え?途中ってどういうこと?
まだまだ手を入れられるでしょってこと?
ねぇ教えて…


元木工作家(職人経験も有り)のシュヌスの物創りへのストイックさ、センス、スタンス、技術に私は憧れ嫉妬し惚れた。二回くらい告白したら付き合ってくれた。



30歳〜32歳

シュヌスと結婚(※相当な力技を使った)
毎日シュヌスといれて幸せだったからか知らんが二年ぐらい漫画かいてない。

幸せなのに心にポッカリ穴。


わかってる。ポッカリの理由は…。
そして自分がもう32歳になっていることに驚いた。


「あれ…?ウチってもしかして漫画家にならんまま人生終わんの…?」

急に怖くなった。もうアカン。もう時間がない。

そして唐突に「プロになろう」
と決めた。
このとき初めて本気で決めた。
(今までは「デビューしたいな」とかふんわり考えてて、どこかその想い自体を人生の逃げ場にしていた端があった。)



とりあえず最近SNSでバズって本出す人が増えてるからそっち路線狙おうと思った。


描いたのはこれ↓



題名は「ヒノトモ」


これを描いてるとき、小学生以来やってへんかったことやった。


それは、
「見せる人の顔を思い浮かべて、反応を予想しながら描くこと」


小学生のときみたいに、姉と妹の反応を思い浮かべて描いた。とても楽しかった。



結局この漫画は全然バズらんかったけど、
何か大切なことを思い出させてくれたと思ってる。




33歳、一応のデビュー


33歳、なんとインスタにのせたエッセイ漫画がバズって書籍になることになった。

pixivでダメだったからインスタにしたのだ。
インスタは恋愛エッセイが多かったから、私ももれなくそれを描いた。そしたらバズった。


「プロになろう」と本気で決めてから一年。やった…!ついに…ついに…


と思ってたらシュヌスが一言。

「プロっていうのは、それで食っていける人のことを言うんだよ。ざくちゃんはまだまだだよ〜(^-^)」


「……!」


この男、ちょいちょい調子にのりかけたウチを正してきよる…!


しかし実際、一応のデビューを果たしたあとが大変だったのだ…


長くなりすぎたので
③「モノ創りってなんや」遍に続きます
こうご期待!



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